「立ちごけ」とは?2004/10/31

さて,先日このページに書き込んだ 「立ちごけ」 とは一体何のことでしょう?
ふつう,自転車に乗っていて,スピードを落として止まる時には,当然片足を着いて止まります.でないと,当たり前のことですが倒れてしまいます.
ところが,ロードレーサーの場合,なるべく速く走るためにペダルと靴を固定し一体とすることにより,ペダルを踏むときだけではなく引き上げることもできるようにして,より効率的にスピードを上げるシステムになっています.

さてそうなると,快調にスピードを上げて走っているときは何の問題もありませんが,止まるときには片足をはずしてからということになり,特に交差点などで急に止まらなくなったときなどには,靴をはずすことができず,自転車と一体になったまま倒れてしまう,ということが起こりうるのです.
それなりの自転車に乗っていて,なすすべなく無様に倒れることになり,肘・膝を痛めた上,周りからの注目を集めてしまい,それは何とも格好悪い情景です.これが世に言う 「立ちごけ」 の正体です.
スキーと同様の,この「ビンディング」と呼ばれるシステム(何語でしょうか?英語"binding"のドイツ語風読み方?)は,ロードレーサー初心者にとって,経験を積み克服しなければならない最初の壁としてそびえ立っています.

実は,新しく組んでもらったロードレーサーに乗って,自転車屋さんから自宅に帰る途中の交差点で,早速1回やりました.
左の靴をはずしてあったのですが,なぜかバランスがだんだん右側に行ってしまいました.それでも,これまでの自転車の感覚が染みついているせいか,倒れ始めても「右足を着けば大丈夫」と思いこんでおり,ついに倒れてしまってからやっと「なんで足が(ペダルから)離れないんだろう?」と,まだ事態を理解できず,一瞬の後に「立ちごけ」のなんたるかを悟ったのでした.
その後,ペダルへの靴の脱着はだいぶ慎重にしていたのですが,早速100km超の遠乗りに挑戦したとき,脚も疲れて帰り道でコンビニに寄ろうとしたとき,またしてもやらかしてしまいました.

でも,慣れることにより「立ちごけ」をやっと克服することができました.思えば,自転車屋さんから引き渡しの時に簡単に説明してくれたことを,そのまま守ればよかったのですね.でも,簡単なひとことを実行するというのは意外に難しいこともあります.自分なりに消化しなければならない,体得する際のちょっとした工夫が必要なのですね.

さて,立ちごけしないようにするコツというのは一体・・・?

Roadracer2004/10/31


このところTour de France, Vuelta a Espanaなど,「グランツール」と呼ばれる自転車ロードレースのTV観戦を楽しんでいます.
また,以前からのあこがれであったロードレーサーも,やっと手に入れることができました.
機種選定に際しあれこれ迷いもしましたが,これもまた楽しい悩みでもありました.

実際にロードレーサーを購入するには,自転車の骨格となる「フレーム」の材質をどうするのかを,まず決める必要があります.
伝統的なスチールをはじめ,軽量のアルミニウム,それに最近の流行であるカーボンなどがありますが,後者になるほど値段も高くなります.
スピードを出すためには強度を保ちつつ車体を軽量化する必要があり,乗り心地の好みなどもあわせてフレーム材質を選択します.

次には,フレームを作っているメーカーを決めなければなりません.
イタリアをはじめとする海外メーカーのものはデザインが優れているものが多く心惹かれるものがありましたが,値段も高くロード初心者には手を出しにくいもののように思われました(でもColnago, De Rosa, Pinarelloなどのデザインは,やはりcoolですね!).

また,前輪・後輪のギア,変速器,チェーンなどのコンポーネントを選ぶ必要があります.
この分野は,日本企業であるシマノが世界的に大きなシェアを占めており,コストパフォーマンスにも優れています.
最高のグレードとして "Dura-Ace" というものがあり,プロ選手やマニアックな人々によく使われています.
これに対しイタリアのメーカーであるCampagnoloのコンポーネントは高価ですが,通な人々には好まれています.
私は,とりあえずシマノでDura-Aceに次ぐグレードとなる "Ultegra" というシリーズを選ぶことにしました.性能的には,少なくとも初心者には全く不足はないはずです.

フレームとコンポーネントの組み合わせから,日本の老舗メーカーであるブリジストン(アンカー)の,マグネシウムフレーム+Ultegraを選ぶことにしました.
Ultegraはモデルチェンジ直前の,リア9速にしました.もう少し待てば10速モデルに変わるのですが,少しでも早くロードレーサーに慣れておこうと思い現行のものにしました.
フレームの色を選んだり,好きな文字を入れることができたりするのも,アンカーにした理由の一つです.

さて,初めてドロップハンドルの自転車に乗り,どこにつかまったらいいのやらという状態でしたが,何しろ一番困ったのは・・・
ペダルと靴との関係でした.
初心者が必ず経験する,「立ちごけ」の洗礼を私も受けることになったのです.
くわしくは,また書くことといたします.

* Scrapsをご覧の方だけに,愛車TC-1の勇姿をお見せいたしますね.
九十九里海岸まで行ったときに撮ったものです.途中,Trekに乗った若者と,「こんにちは!」と挨拶を交わしました.サイクリング仲間は,一目見ただけで分かり合えるような気がします.